古来より「医食同源」が健康には欠かせない考え方であり、その中で食材の持つ効能は経験的に蓄積され、近代になり様々な研究により実証されてきた物でもあります。
 今回、食材を季節ごとに分類し東洋医学的な考えである「五性」「五味」「帰経」を併記致しました。

 例えば「玉ねぎ」は春の食材で、春は「五臓」では《肝》に関連するとされています。
また「五味」においては『辛・甘』《肺・脾》に関連します。
「帰経」では《肺・胃・肝》に関連するとされ、適量を摂れば身体に良いとされています。
「五性」【温】で身体を温める作用があるとされています。
つまり、身体を温め《肝・肺・脾・胃》に効能のある食材であり、以下の場合の改善に
役立つと言われています。

:感情や血流の不具合による諸症状、目のトラブル。
:呼吸機能、乾燥による諸症状、鼻に関するトラブル。
脾・胃:消化吸収、水分代謝の不具合による諸症状、口に関するトラブル。

そして栄養成分として特質的なのは硫化アリルとケルセチンです。
硫化アリルは主に生食で効力を発揮しますが、胃の消化液分泌を促進、血流を改善し、
ドロドロ血や動脈硬化を予防します。
ケルセチンは加熱にも強く、抗酸化作用があるのでガン予防に効果的と言われています。

 「玉ねぎ」はこの様な効果が期待できる食材ですが、【温】性の食材ですので、頭に血が昇りやすい方や目が充血しがちな方が多食する事は避けて下さい。

料理を作る時も、食材の持つ効能を考慮しつつ身体が「中庸(過不足の無い均整のとれた状態)」になるよう、美味しいレシピを考えてみて下さい。

ちなみに「肉じゃが」の材料である玉ねぎ、人参、じゃが芋、牛肉は全て「温」性か「平」性の食材で、しかも五味がほとんど「甘」ですが、調味料の醤油は「寒」性で「鹹」、醤油のさじ加減でそれぞれの体質に合わせる事が出来る、五行にも則したバランスのとれた美味しいメニューなんですね。
 
 
 
 

 ※ 身体均整法の調整は心身のバランスを改善(均整)し、根本的に健康体を取り戻す為の
   手技療法です。
   毎日の食事にも気を配り、体調改善を目指しましょう!!